2013 安藤朗彦、中田英昭、石坂丞二
玄海灘のケンサキイカ・剌鼬`成における対馬暖流の影響, 水産海洋 77, 83-91
玄界灘のケンサキイカ漁場に対する対馬暖流の影響を海表面水温を用いて調べた。
その結果、春には産卵適水温海域に集まり、対馬暖流の接岸、離岸・Epターンと関係しているが、秋には産卵適水温と関係なく沖ノ島周辺に集中することが明らかとなった。
2012 Ryu J.-H. and J. Ishizaka
GOCI Data processing and ocean applications. Ocean Sci. J., 47, 221, doi:10.1007/s12601-012-0023-5.
韓国の静止海色イメージャ(GOCI)の特集号の編集緒言。
2012 Siswanto, E., J. Ishizaka, S.C. Tripathy, K. Miyamura
Detection of harmful algal blooms of Karenia mikimotoi using MODIS measurments: A case study of Seto-Inland Sea, Japan. Remote Sens. Env. 129, 185-196. , http://dx.doi.org/10.1016/j.rse.2012.11.003.
MODISデータを利用したKarenia mikimotoi の有害藻類ブルーム(HAB)の検出:日本の瀬戸内海西部でのケーススタディ
MODISで測定されたリモートセンシング反射率を利用して、瀬戸内海西部の有害藻類ブルーム(赤潮)を判別する手法を開発した。
2012 Yamamoto, M., A. Shimamoto, T. Fukuhara, Y. Tanaka, J. Ishizaka
Glycerol dialkyl glycerol tetraethers and the TEX86 index in sinking particles in the western North Pacific, Org. Geochem., 53, 52-62. http://dx.doi.org/10.1016/j.orggeochem.2012.04.010
西部北太平洋の沈降粒子中のグリセロールジアルカリグリセロールテトラエーテルとTEX86
:堆積物から過去の水温を推定する指標となるグリセロールジアルカリグリセロールテトラエーテルとTEX86について
西部北太平洋の沈降粒子中の時間変化を調べた。
沈降粒子の時間変化を説明するために、同時期の衛星クロロフィルと基礎生産を用いた。
2012 Yamaguchi, H., H.-C. Kim, Y.B. Son, S. W. Kim, K. Okamura, Y. Kiyomoto, J. Ishizaka,
Seasonal and Summer Internannual Variations of SeaWiFS Chlorophyll a in the Yellow Sea and East China Sea. Prog. Oceanogr. 105, 22-29, DOI:http://dx.doi.org/10.1016/j.pocean.2012.04.004
黄海と東シナ海のSeaWiFSクロロフィルaの季節変動と夏の経年変動
:海色衛星センサーSeaWiFSのクロロフィルaの標準データを用いて黄海と東シナ海での季節的、経年的変動を調べた。
その結果冬季は沿岸域と長江海台周辺で高い濁りの影響でクロロフィルaが過大評価されているが、
濁りが減少した春季にブルームがおこること、
夏季には長江の流量が増加することによって起こるクロロフィルの増加が対馬海峡まで1−2ヶ月かけて広がり、
各海域の衛星クロロフィル濃度は長江流量とよい相関を取・驍アとが明らかとなった。
また黄海では、春季、夏季ともにクロロフィル濃度が長江流量と関係無しに増加していることが明らかとなった。
このことは現状での衛星クロロフィルデータも黄海・東シナ海の環境変動の把握に利用できることを示し、
また長江が東シナ海の環境に大きな影響を表すのに対して、黄海では富栄養化が進んでいる可能性がある。
2012 石坂丞二・エコシスワント・山田圭子・牧野高志
東シナ海・日本海における基礎生産への台風の影響、沿岸海洋研究, 50, 39-44.
:台風が基礎生産に与える影響について、我々のグループが最近東シナ海と日本海で行った研究例をまとめた。
2012 Son, Y.B., W.D. Gardner, M.J. Richardson, J. Ishizaka, J.-H. Ryu, S.-H. Kim, S.H. Lee
Tracing offshore low-salinity plumes in the northeastern Gulf of Mexico during the summer season by use of multispectral remote-sesning data, J. Oceanogr., 68, 746-760. DOI 10.1007/s10872-012-0131-7
マルチスペクトルリモートセンシングによる北西メキシコ湾の夏季外洋低塩分プルームの追跡
:北西メキシコ湾の夏季外洋低塩分プルームを計測するために、衛星の青から緑の波長の輝度から光束消散係数を推定し、
この光束消散係数と塩分との関係から塩分の推定手法を開発した。
2012 Tripathy, S.C., J. Ishizaka, E. Siswanto, T. Shibata, Y. Mino
Modification of Vertically Generalized Production Model for Turbid Waters of Ariake Bay, Southwestern Japan. Est. Coast. Shelf Sci, 97, 66-77.
鉛直基準化基礎生産モデルの日本南西の有明海の濁水への改良
:鉛直基準化基礎生産モデルを有明海に適応できるように改良した。
有明海ではこのモデルの中のパラメータの中でも、有光層の深さが最も重要であり、
濁水中でも有光層の深さが比較的正確に推定できる潜在的光学特性を利用するモデルを組み込むことで、
さらに正確に求めることができるようになった。
2011 Shiozaki, T., K. Furuya, H. Kurotori, T. Kodama , S. Takeda, T. Endoh, Y. Yoshikawa, J. Ishizaka, T. Matsuno
Imbalance between vertical nitrate flux and nitrate assimilation on a continental shelf: Implications of nitrification, Geophysic. Res. Lett., 116, C10031, doi:10.1029/2010JC006934
大陸棚上での硝酸鉛直フラックスと硝酸同化の不均衡:硝化との関係
:東シナ海の大陸棚で硝酸の鉛直フラックスと同化を測定したところ、同化がずっと早かった。
この場所では有光層内で硝化を行うことのできる古細菌の遺伝子が見つかったことから、有光層内での硝化が影響している可能性が高い。
2011 Siswanto, E., J. Tang, H. Yamaguchi, Y.-H. Ahn, J. Ishizaka, S. Yoo, S.-W. Kim, Y. Kiyomoto, K. Yamada, C. Chiang, H. Kawamura
Empirical ocean color algorithms to retrieve chlorophyll-a, total suspended matter, and colored dissolved organic matter absorption coefficient in the Yellow and East China Seas. J. Oceanogr., 67, 627-650, DOI: 10.1007/s10872-011-0062-z
黄海と東シナ海のクロロフィルaと懸濁物重量、有色溶存有機物の係数を推定する経験海色アルゴリズム
:黄海と東シナ海では懸濁物質が多いために、外洋域の手法では海面の色からクロロフィルaなどの推定に誤差が大きいことが知られている。
そこで、日中韓の研究者がデータを持ちよって、 黄海と東シナ海に適応できる海面の色・ゥらク・鴻鴻tィルa、懸濁物重量、
有・F溶存色素の濃度を推定する経験的な手法を開発した。
2011 安藤朗彦、石坂丞二、中田英昭
玄界灘のマアジ漁場形成におよぼす対馬暖流の影響, 水産海洋研究, 75, 154-160.
:玄界灘のマアジの漁業形成と対馬東の衛星海面水温を比較することによって、対馬暖流の位置によってマアジの漁場形成場所が異なることを明らかにした。
2011 Saba, V.S., M.A.M. Friedrichs, D. Antoine, R.A. Armstrong, I. Asanuma, M.J. Behrenfeld, A.M. Ciotti, M. Dowell, N. Hoepffner, K.J.W. Hyde, J. Ishizaka, T. Kameda, J. Marra, F. Melin, A. Morel, J. O'Reilly, M. Scardi, W.O. Smith Jr., T.J. Smyth, S. Tang, J. Uitz16, K. Waters, and T.K. Westberry
An evaluation of ocean color model estimates of marine primary productivity in coastal and pelagic regions across the globe, Biogeosciences, 8, 489-503.
海色モデルで推定した地球の沿岸と沖合いでの海洋基礎生産の評価
:沿岸と沖合いを含んだ多くのデータで世界の21の海洋基礎生産モデルを評価した。単純なモデルは複雑なモデルと比較して精度は悪くなかった。沿岸は沖合いよりも精度が悪く、光学的に複雑な海域の基礎生産モデルを向上する必要がある。我々のモデルはトップレベルの精度であり、特に沿岸域では最も良い精度であった。
2010 Shibata, T., S.C. Tripathy, J. Ishizaka,
Phytoplankton Pigment Change as a Photoadaptive Response to Light Variation caused by Tidal Cycle in Ariake Bay, Japan. J. Oceanogr., 66, 831-843.
日本の有明海の潮汐周期による光動に対する植物プランクトン色素変化の応答
:有明海では大きな潮汐が・mられているが、大潮・小潮の変動による光変化に植物プ・宴塔Nトンが光合成色素を変化させて応答するかどうかを調べた、
流速の早い大潮では混合層の深・ウが深くなり、また懸濁物質による濁りによって有光層も浅くなった。これに伴って、強光・j・Qを防ぐ・F・fが増加していたことが明らかとなった。
2010 佐々木宏明・Siswanto Eko・五味泰史・西内耕・清本容子・岡村和麿・長谷川徹・石坂丞二,
春〜夏季東シナ海における海色衛星を利用した低塩分水の分布・マ動と大型クラゲ(Nemopilema nomurai)分布との関係, 海と空, 86, 1-11.